足の悩み
糖尿病・透析と足
糖尿病・透析と足 — その小さな傷が、命に関わることも。「守れる足」を失わないために。
糖尿病や透析治療中の方にとって、足のケアは「生きるための治療」そのものです。神経障害による「無自覚」の罠から、あなたの大切な足を守る方法をお伝えします。1日1回のチェックが、あなたの未来を変えます。
なぜ、糖尿病や透析で「足」が悪くなるの?
高血糖や透析が続くと、以下の3つの悪条件が重なり、足が非常に脆い状態になります。これを「糖尿病性足病変」と呼びます。
神経障害(感覚が鈍くなる)
これが最大のリスクです。「痛み」や「熱さ」を感じにくくなります。靴擦れができても、熱湯で火傷をしても気づかず、放置してしまうことで傷が深くなります。
血流障害(血液が届かない)
動脈硬化が進み、足の血管が詰まりやすくなります。傷を治すための血液(酸素・栄養)や免疫細胞が届かないため、小さな傷でも治らずに拡大します。
易感染性(菌に弱い)
高血糖状態だと細菌が繁殖しやすく、免疫力も低下しています。小さな傷があっという間に化膿し、骨まで腐る「壊疽(えそ)」へと進行するスピードが早いのが特徴です。
毎日3分! 足を守る「見るだけ」チェック
お風呂に入る前など、時間を決めて、必ず自分の足を見て、触ってください。
- 皮膚の色: 赤くなったり、黒ずんだりしていませんか?
- 傷・水虫: 指の間が白くふやけていませんか? 小さな切り傷はありませんか?(糖尿病患者の傷の55%は足指から始まります)
- 爪: 深爪していませんか? 爪の角が皮膚に刺さっていませんか?
- 靴: 靴の中に小石が入っていませんか? インソールが破れていませんか?
「自分でやらない」勇気も必要です
糖尿病の方の爪切りやタコ削りは、医療行為に近いリスクを伴います。視力が低下している場合や、体が硬くて足先に手が届かない場合、自分でカミソリや爪切りを使うのは絶対にやめてください。深爪や小さな傷から、感染症が一気に広がることがあります。
「フットケア外来」や、糖尿病フットケアの研修を受けた看護師・スタッフがいる施設では、傷を作らない安全なケアと、神経障害のチェックを受けられます。これは「贅沢」ではなく「必要な治療」です。
糖尿病・透析中の方の相談先
| あなたの状態 | おすすめの相談先 |
| 足に傷がある・色が悪い・腫れている | 【形成外科・皮膚科・フットケア外来】 【緊急】一刻も早く受診してください。「糖尿病連携手帳」を持参しましょう。自己判断での放置は禁物です。 |
| 爪切りが難しい・タコを削りたい(傷なし) | 【フットケアサロン・認定看護師のいる施設】 予約時に「糖尿病です」と伝えてください。リスク管理のできる専門家が、安全にケアを行います。 |
| 靴を選びたい | 【シューフィッター(医療知識のある店)】 縫い目が当たらない靴や、圧力を分散するインソールが必要です。 |